オルミエントの服用方法/作用機序/製品特性

作用機序

オルミエントは、JAK1/JAK2 の作用を選択的に抑制します


オルミエントは、ヤヌスキナーゼ(JAK)を介する複数の炎症性サイトカインのシグナル伝達を断続的に阻害することにより、過剰な炎症細胞の活性化や免疫細胞の増殖を抑制します。JAKには4種類ありますが、オルミエントはこのうちJAK1及びJAK2に高い選択性を有し、関節リウマチの病態に大きく関与するIL-6、GM-CSF及びインターフェロンγ等のシグナル伝達を阻害します。

オルミエントの作用機序1)

Olumiant MOA

JAK/STATシグナル伝達経路3、4)

moa second image

IL:インターロイキン、GM-CSF:顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子JAK/STATシグナル伝達の経路は以下のとおりです。

  1. サイトカインが受容体に結合
  2. JAKにATPが結合し、もう一方のJAKをリン酸化し活性化。受容体の細胞内ドメインをリン酸化する
  3. リン酸化された受容体の細胞内ドメインにシグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)が会合する。STATがリン酸化され活性化する
  4. STATが二量体を形成
  5. 二量体を形成したSTATは核内に移行し、サイトカインに関連する遺伝子群の転写を亢進JAKにはJAK1、JAK2、JAK3及びTYK2の4種類のサブタイプがあることが知られています。各サイトカイン受容体に会合しているJAKの種類は、サイトカインによって異なります。例えば、IL-6やインターフェロンγの受容体にはJAK1とJAK2、もしくはJAK1とTYK2の組み合わせ、GM-CSF受容体にはJAK2が会合しています。
  1. Fridman, J. S. et al.:J Immunol., 184(9), 5298(2010)
  2. 社内資料:バリシチニブの効力を裏付ける試験
  3. Higashi, Y.:Folia Pharmacol Jpn., 144(4), 160(2014)
  4. O'Shea, J.J. et al.:Nat Rev Rheumatol., 9(3), 173(2013)

バリシチニブムービー

―JAK1/JAK2選択的阻害と抗リウマチ効果―

動画を再生します

moa dosing third image

効能・効果/用法・用量/薬物動態

オルミエントは既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)を適応とした1日1回経口投与のJAK阻害剤です


効能・効果

既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)

効能・効果に関連する使用上の注意

過去の治療において、メトトレキサートをはじめとする少なくとも1 剤の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。

用法・用量


通常、成人にはバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2mgに減量すること。

用法・用量に関連する使用上の注意

  1. 本剤4mg 1日1回投与で治療効果が認められた際には、本剤2mg 1日1回投与への減量を検討すること。[「臨床成績」の項参照]
  2. 中等度の腎機能障害のある患者には、2mgを1日1回経口投与する。[「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照]
  3. 免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と抗リウマチ生物製剤や他のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤との併用はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
腎機能障害の程度 推算糸球体ろ過量(eGFR:mL/分/1.73m2) 投与量
正常又は軽度 eGFR≧60 4mgを1日1回投与
中等度 30≦eGFR<60 2mgを1日1回投与
重度 eGFR<30 投与しない

バリシチニブの血中濃度:単回投与(日本人健康成人)1)

単回投与時の血漿中バリシチニブ濃度推移

Olumiant MOA

単回投与時の薬物動態パラメータ

Olumiant MOA

幾何平均値[変動係数%]
*a 中央値[範囲] *b 幾何平均値[範囲]
対象日本人健康成人16例
投与方法 バリシチニブ4mg及び8mgを空腹時に単回経口投与した。

オルミエントの承認された用法・用量


通常、成人にはバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2mgに減量すること。

1)社内資料:日本人で相対的バイオアベイラビリティ及び食事の影響を評価した試験